月岡雪鼎の浮世絵
久米仙人の図 ① 月岡雪鼎筆 07005
『久米仙人(くめ の せんにん)』は、天平時代の奈良にいたとされる伝説上の人物で『今昔物語集』『徒然草』等にも記述があります。
仙人の修行を積んで空を飛ぶ術を行っていた時、川辺で洗濯する若い娘の白い太ももに見惚れてしまい、神通力を失ない地上に墜落してしまったのだそうです。
後に、その娘を妻にしたり、久米寺を建立して幸せに暮らしたとか、実に人間的なキャラクターなので親近感を覚えます。
画が古いので顔や手の胡粉(白い絵の具)の剥落は目立ちますが、娘の容姿にはとても色気を感じます。
この画を描いた月岡 雪鼎(つきおか せってい;1726年~1786年)は江戸時代中・後期の上方で活躍した浮世絵師で、肉筆浮世絵の美人画を多く描いた事で知られています。(春画の名手」とも言われていたそうで、どうりでこの艶めかしさにも納得です)
右下の落款に「法橋 月岡雪鼎」(法橋は僧位の一つ)とあるので、その位に在任していた1765年6月~1778年3月の間の作と思われます。
参考に、同じテーマの画を下に載せます。
久米仙人の図 ② (作者不詳) 07003
時代は更に古そうなのですが、無落款です。
こちらの画では、仙人の履き物(正倉院の宝物の中の『衲御礼履』に似た形をした『靴』状)や衣装・髪型などが非常に変わっていて興味深いです。また、洗濯をする娘の大胆な姿や長過ぎて洗濯には不向きな着物にも特徴があります。
何れにしてもこの題材が当時(おそらく江戸中期頃)それなりに人気があったと言うことなのでしょう。
『久米仙人(くめ の せんにん)』は、天平時代の奈良にいたとされる伝説上の人物で『今昔物語集』『徒然草』等にも記述があります。
仙人の修行を積んで空を飛ぶ術を行っていた時、川辺で洗濯する若い娘の白い太ももに見惚れてしまい、神通力を失ない地上に墜落してしまったのだそうです。
後に、その娘を妻にしたり、久米寺を建立して幸せに暮らしたとか、実に人間的なキャラクターなので親近感を覚えます。
画が古いので顔や手の胡粉(白い絵の具)の剥落は目立ちますが、娘の容姿にはとても色気を感じます。
この画を描いた月岡 雪鼎(つきおか せってい;1726年~1786年)は江戸時代中・後期の上方で活躍した浮世絵師で、肉筆浮世絵の美人画を多く描いた事で知られています。(春画の名手」とも言われていたそうで、どうりでこの艶めかしさにも納得です)
右下の落款に「法橋 月岡雪鼎」(法橋は僧位の一つ)とあるので、その位に在任していた1765年6月~1778年3月の間の作と思われます。
参考に、同じテーマの画を下に載せます。
久米仙人の図 ② (作者不詳) 07003
時代は更に古そうなのですが、無落款です。
こちらの画では、仙人の履き物(正倉院の宝物の中の『衲御礼履』に似た形をした『靴』状)や衣装・髪型などが非常に変わっていて興味深いです。また、洗濯をする娘の大胆な姿や長過ぎて洗濯には不向きな着物にも特徴があります。
何れにしてもこの題材が当時(おそらく江戸中期頃)それなりに人気があったと言うことなのでしょう。
ゆるかわゆい
by Ru_p
| 2012-12-19 18:18
| アート・コレクション
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妄想猫の気まぐれ記(ジユウビョウドウ)
by Ru_p
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