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タグ:長沢芦雪 ( 34 ) タグの人気記事

牛図の意味 ? (芦雪・応挙)

 長沢芦雪筆 牧童と牛の図(②)  07043  39x28
e0259194_1622857.jpg


芦雪は多くのユニークな牛の図を描きましたが牛と牧童の図の解釈としては一般的には「草刈り笛」など日本の昔話が有名です。( ↓ 師匠の応挙も描いています)

 円山応挙筆 牧童と牛の図  09026  39x109
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江戸時代の人は知識レベルが高く好奇心も旺盛で、見立て画での隠しテーマの存在を探したり深読みする事が好きでしたので、芦雪も別テーマの解釈を重ねようと試みた可能性があると考えるのも面白いと思います。

中国から伝わった「十牛図」と言う禅画では、牛と牧童との関係で、牛を心理(本来の自己)や悟りの象徴として、習熟の進み具合を10段階に例えて描いたのだそうです。

禅宗の教えとしてこの意味を知っていた芦雪が、牧童と牛の姿に、彼自身の画業習熟の域をも重ねて描いていた、と言う見方があったとしても面白いのではないかと思います。

動物好きの芦雪にとって、牛は好きな画題だった様で、他にも・・・

 牧童と牛の図(③)  15013 54x104
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by Ru_p | 2012-06-27 12:44 | アート・コレクション | Comments(0)

芦雪の「月」

  07035 紙本 29×116

ただ円く月を描くだけならば私でも・・・・・???
(ところが実際に描こうとするとこれがけっこう難しくて、滲み具合をコントロールする為に、染みて欲しい部分を予め適度に湿らせたりする事に慣れていないので上手く出来ません)

芦雪ならば、定規で描いた様な真円も自在に描けたのでしょうが、このぼんやりおぼろげに歪んだ月と、静かに舞い落ちる花弁のリズム感が好きです。
(本来の主題は、この花弁の方なのでしょう)
e0259194_13144610.jpg
長沢芦雪 筆「朧月に花片の図」


どの一部分を拡大しても、精細には見えませんが、
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独り眺めていると、お酒など すすみそう・・・




















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by Ru_p | 2012-06-22 00:36 | アート・コレクション | Comments(0)

芦雪は孤蝶

「蘆雪」 ついでに   09043
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自由な芦雪は「蕨(わらび)」の愛らしさを、写生で見逃さなかった。

ホッ とする小品です。

  長沢芦雪 筆「孤蝶と蕨」
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by Ru_p | 2012-06-19 22:26 | アート・コレクション | Comments(0)

芦雪の孔雀

   07048
e0259194_2073539.jpg右の画、王建章という中国明朝末の画家の画を芦雪が写した物の様ですが元画に関しては判りません。

孔雀は日本へ6世紀に新羅から送られた記録があるそうですが、おそらく江戸時代の日本では生きた孔雀を見た人は少なかったのでしょう。模写と言うことも有り、構図や添景は装飾的に構築されて、いわゆる決めポーズになっていますが、爪・嘴などには芦雪が鶴や鶏などの鳥類を観察して得たディティールの解釈が活かされているように感じます。
















長沢芦雪 筆「孔雀図」(落款印章より1793~1799)

(残念ながらシミが多いのですが参考のため)
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by Ru_p | 2012-06-18 00:00 | アート・コレクション | Comments(0)

芦雪の朝顔

朝顔の咲く季節(珍しく先取りで)    

e0259194_23214182.jpg勢い良く伸びた蔓や枝に小鳥を留まらせる画は蘆雪のオハコで、多くの作品が残されています。

種で簡単に殖やせる朝顔は夏の花で、既に平安時代には有った様です。
江戸時代には、朝顔の園芸品種も多く出ていましたが、これは濃色ですが比較的プレーンなタイプのようです。


小鳥も「スズメ科スズメ属のごく普通の雀ですが、蘆雪らしいアニメチックでカワイイ表情に描かれています。

雀を含め鶯や四十雀(シジュウカラ)など小鳥への芦雪の観察眼もすばらしく、分類上の特徴までもよく観ている事にも感心させられます。




















長沢芦雪 筆「朝顔と雀の図」  
08007  絹本30×97
e0259194_8192973.jpg

e0259194_872386.jpg


スズメがなんとも、かわいらしく・・






























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by Ru_p | 2012-06-16 00:09 | アート・コレクション | Comments(0)

遊び心(芦雪)

                 長沢芦雪 筆;蛞蝓(なめくじ)図/賛:月僲  12002
e0259194_857443.jpg

    
何でこんな物を描いたのか?と思いたくなる題材なのですが、通った跡の導線を文字のように扱って画と同化させてしまったところが面白いです。



同一テーマの別バージョンの画が府中市美術館でも公開されていました。
それでもかなり珍しい(面白い)題材だと思います。


月僲の画賛には、
津いん泥の崩れより
かよいたるあとあり五月晴
月僲題

と書いてあるようで、季節は今頃(梅雨時)なのでしょう。













      










            
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by Ru_p | 2012-06-16 00:05 | アート・コレクション | Comments(0)

金太郎と母?(芦雪)

   11031
e0259194_189716.jpg「山姥」の伝説には更に古い歴史があるようなのですが、足柄山の「金太郎」伝説と「山姥」伝説とが結びついたと思われる昔話は古典芸能の浄瑠璃や歌舞伎などで江戸時代天明の頃の上方では盛んに取り上げられ上演されていたようです。多分その頃には画の題材として話題性があったのだと思われます。

















長沢芦雪 筆 「山姥と金太郎の図」

e0259194_189535.jpg

美人画に飽きたからなのか、老婆の姿を奇怪で醜く描写することに挑戦して何枚か描いた内の一枚なのでしょうが、何気なく表情豊かに描かれています。
顔に赤味が多く腹巻だけを着けている元気な男が子が「山姥」に甘えるような表情なのですが、母親にしては年齢が高過ぎに見え、それも画の奇怪さに繋がります。

e0259194_18123065.jpg

金太郎(後の坂田公時)が母親の「山姥」に育てられたと言う話に合わせた画なのでしょう。
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by Ru_p | 2012-06-14 19:19 | アート・コレクション | Comments(0)

静御前(芦雪)

昔話を題材にした、素足で旅する静御前の姿ですが、表情が疲れている様に見えます。
    11039  絹本 41.9*103,3
e0259194_12352478.jpg追われた義経がそこを通ったと聞いて静が素足で登ったのでその名が付いた「すあし森」と呼ばれた山が東北岩手県に有るそうです。
終焉頃の静については諸説あるのですが、芦雪にしてみても題材が600年以上昔の話なので、想像のままに描いたのでしょう。
22才(?)と言う若さで逝ってしまった美女静を哀れに扱った話がその頃は流行っていたのでしょう。




















長沢芦雪 筆「静御前の図」



芦雪らしい「はんなり」の美人画
e0259194_1236640.jpg

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by Ru_p | 2012-06-12 16:19 | アート・コレクション | Comments(0)

写された牛図(芦雪)

                長沢芦雪 筆 牛と牧童の図(①)  07024 55x135

e0259194_18121035.jpg牛の胴が画面からはみ出す構図と、接近して斜め上から見下ろす描写で、牧童がズリ落ちそうにも見える視覚効果は、いかにも芦雪らしい奇抜な構図構成です。

少々マニアックなテーマで、何年か前に別のブログでも書きましたが、芦雪の右の画と芦雪の没後20年も経ってから生まれた上田耕冲と言う絵師の代表作「桃花牧童図(逸翁コレクション)」とは細部まで酷似しています。
日本画』の世界では近年まで先人の画を写すことに「著作権侵害」などと言う意識が全く持たれませんでしたので、特に不思議な事ではないのですが、ここでの繋がりはある意味で興味深い「発見」ではないかと思います。耕冲は他にもこれと似た(左右反転の)構図で、更にアニメチックな「牧童図(クラークコレクション)」も描いていて比較すると面白いです。


江戸時代の牛は全て「和牛」で西洋種の影響を全く受けていなかったと思われますが、今では絶海の孤島に僅かに2系統しか純血種は残っていません。芦雪の牛には画の中でしか会えなくなってしまったようです。




 人なつっこくて実にかわいい牛の顔。見ていて飽きません。
e0259194_18144816.jpg

 
      芦雪の「動物の目」の中でも、これは特に好き。
e0259194_716991.jpg




      参考で比較用の画像を下に並べてみます。
e0259194_18201586.jpg

①長沢芦雪筆「牛と牧童の図」
②上田耕冲筆「桃花牧童図」 逸翁コレクションより
③上田耕冲筆「牧童図」 クラークコレクションより
      (③は比較のため左右を反転して鏡像で表示しました)
【①②の主な相違点比較】
作者       ①長澤蘆雪(1754~1799)  ②上田耕冲(1819~1911) 
基底材      紙本(唐紙:竹、の様です)     絹本
添景        特には無し              花びら(桃? 桜?)
落款印章      朱文氷形印「魚」(欠有)     署名「耕冲」と印
大きさ       約55x135(cm)          約55x135(cm)

①の作画時期は印章の欠けにより、1792年~1799年の間 (nagasawa rosetu)
②③の作画時期の詳細は不明ですが、幕末~明治の頃 (ueda kouchu)


小さな写真ですが画像を重ねてみると、①②は牧童や牛の目など多くの部分が一致して見えますので、②を①に重ねて写したと考えられます。③は似てますが全く重ならないようです。
耕冲にとって芦雪は、円山派の大先輩に当たるので、この画を見たり写す機会もあった事なのでしょう(耕冲の父の上田耕夫も応挙の門下)。芦雪の牛には筆を重ねる順序に「写生」による描写の新鮮さが幾らか残っている様ですが、②③の耕冲の画の方には、予め構図を把握して描けたことにより、花弁の演出などで、アニメチックに昇華させることが可能だった余裕を強く感じます(牛自体も西洋種の混じった様な顔に見え・・・・)。

伝統的な日本画(広義の意味で)の練習法の一つに先人の絵の模写があります。基底材の絹や紙は半透明なので、下敷きにすれば元画が透けて全く同じ構図が容易に写し取れます。江戸時代の絵師の多くは画を描く職人であって、必ずしも創造の独創性を期待されるアーティストばかりではなかったのでこの様な「写し」が出来たのでしょう。構図が共通でも、それぞれの作品には作者毎の筆遣いの味わいがあり、違った意味での価値や楽しさを評価されて来たからなのでしょう。


 


          残念ながら「牧童」は子供ではなくオヤジ顔・・・
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by Ru_p | 2012-06-07 09:37 | アート・コレクション | Comments(0)

芦雪の観音図

長沢芦雪 筆「白衣観音図」  07029  43x106

e0259194_7334997.jpg寺との繋がりが強かった蘆雪ですが、仏画の残存数はとても少ないのだそうです。 

この観音様、一見女性を想定して描かれた様ですが、優しいお顔で、体格の良いの男性にも見えなくはありません。おそらく、本来の「菩薩」の姿についての深い知識を得ていたからなのでしょう。簡潔な描き方なのに、「慈愛」の表情も十分に感じられる秀作だと思います。
衣の下の手が作る「山」の形の力強い線は、まるで白隠の達磨図の線をも思い起こさせますが、どんな意味を持たせて描いたのでしょうか。おそらく千手観音の様に中で合掌しているのでしょが、見方によっては、観音を山陰から昇る陽に見立てた様でもありますし、「心」という字の様でもあります。(まさかロザリオを隠し持っている訳でもないでしょうが・・・?)

これは「仏画」なのですが、芦雪が落款をしっかり残しているということは、依頼主が供養や奉納よりも鑑賞を目的としたからなのでしょうか、単に蘆雪の自己主張のためだったのでしょうか(古い仏尊図は一般的には、教典に従って写経の様にその姿が写されて来ました。落款も御本尊への畏敬の気持ちから本紙の表側には記さないことが多かったようで、有名な絵師の画でも無落款が多数あります)。芦雪の人柄を考えると、何か一捻り(いたずら)したのではないかと期待して観てしまいます。



























 

      
 
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by Ru_p | 2012-06-02 08:25 | アート・コレクション | Comments(0)


妄想猫の起末具連記


by Ru_p

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