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タグ:木村蒹葭堂 ( 5 ) タグの人気記事

蒹葭堂の画 (の5)

博物資料の写生としてでは無く、果実の造形的な面白さを墨で表現した画。

絵画は幼い頃から、黄檗(おうばく)僧・鶴亭(かくてい)、柳沢淇園(きえん)、池大雅を師としたので、この様に風情のある画も、難なく描いていました。しかし、必ずしも絵師として大成しなかった理由は、様々な才能に恵まれ、器用過ぎたからの様な気もします。文人の余技で満足してしまった様に感じます。

木村蒹葭堂筆 柘榴図 (墨画、落款;遜齋、印章;「世」「齋」) 13018 
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by Ru_p | 2015-01-16 20:22 | アート・コレクション | Comments(0)

蒹葭堂の写生画

江戸時代のスーパー日本人であった木村蒹葭堂が収集した標本では、貝殻や奇石が有名なのですが、生体は保存の技術がなかったので、当然残っていません。その代わりに下の様に精細な写生画が残っています。

木村蒹葭堂筆 ガマガエルとカマドウマの写生画(色調・レベル等画質調整済み)
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木村蒹葭堂筆 トウモロコシ・ゴマダラカミキリムシ・ジョロウグモ・コオロギの写生画
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木村蒹葭堂の落款印章 「世齋の印」(白い胡粉絵の具使用か?)
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真摯に対象と向き合い、丁寧に筆を重ねることで、種の分類が可能なほどの細密な写生を行なっています。情緒や風情は無いかも知れませんが、江戸時代の日本にも、科学者の眼を以て森羅万象を見られる人物がいたという証拠ですね。
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by Ru_p | 2015-01-15 23:52 | アート・コレクション | Comments(0)

蒹葭堂の画 (の3)

木村蒹葭堂筆 玄徳訪司馬徽山荘の図(三顧の礼)
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右下に「遜斉」の落款と「天明壬卯仲秋」とあるので、(真作と仮定して)西暦1783年9月頃;蒹葭堂46歳の作と思われます。


中国の『三国志』で劉備玄徳が諸葛亮孔明を迎える際に、徽山荘という住処を三度訪ねて説得したと言われる話に基づいて、途中で地元の娘さんに道を尋ねている場面を描いたものでしょうか。
幼い頃から一流の絵師(柳沢淇園・池大雅等)について中国絵画の模写をしてきた成果もあるのでしょうが、蒹葭堂の作品の中では特に丁寧に描かれたものに見えます。
この頃の日本は中国文化に憧れを抱いていた時代だったので、おそらく流行の題材だったのだと思います。


職業絵師ではなく余技として画を嗜んでいた「文人」の蒹葭堂は、当時大名の伊勢長島城主増山雪斎とも懇意にしていたようですし、生活には恵まれていたようです。(世間では「天明の大飢饉」によって、多くの餓死者も出ていた時期だというのに・・・)


画の技量はそれなりに巧いのですが、女性の描写では(即物的な見方をする性格だからなのか)色気が少し足りないような気がします。その辺りは例の応挙とかとも共通する一面(真面目さ?)を感じてしまいます。
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by Ru_p | 2012-12-15 04:11 | アート・コレクション | Comments(0)

蒹葭堂の画 (の2)

木村蒹葭堂筆 墨竹図
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不願與梅癯常思与竹直自含
細々香々改青々色

天明 甲辰 竹酔日 巽斉龔写


と書かれているのだと思われます。

この日付は、天明4年の「竹酔日」は、西暦1784年5月30日のことで、蒹葭堂47歳の頃の作品の様です。
(竹酔日は、中国で、竹を植えるのに適する日と言われていた陰暦5月13日を指すそうです)

画賛の漢詩書には油煙墨、竹の画には藍を含んだ松烟墨とが使い分けられています。
ここでも、多くの書風・画風を使い分けられる木村蒹葭堂の多芸多才ぶりを見る事が出来ます。
この様な墨画は画が書のように、書が画のように見へるところが面白いと思われます。
(さぞや、几帳面な性分だったのでしょうね)









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by Ru_p | 2012-12-14 14:57 | アート・コレクション | Comments(0)

蒹葭堂の画

木村蒹葭堂筆 墨蘭図
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この蘭は中国産シンビジウムの一種で一茎多花性の「蕙」と呼ばれる有香の品種であったと思われます。

この様に水墨で描いた蘭を墨蘭といい、墨竹・墨梅とともに北宋末の文人が始めたもので、良い香りを発する蘭は、優れた人徳の喩えにも用いられたのだそうです。また、東洋蘭の鑑賞ポイントは、古くから花よりも葉の優美な曲線の面白さにあるとも言われて来ました。
江戸時代の日本では、蘭の画は大陸渡来の墨蘭図を、筆遣いの練習のために写す事が殆どで、この「蕙」の実物を愛でる機会はまだ少なかったはずですが、蒹葭堂ならばそれを取り寄せ間近に見て写生する機会があったのではなかっかと推測されます。

蒹葭堂は無類の蒐集家であったらしく、書画・骨董・書籍・地図・鉱物標本・動植物標本・器物などの大コレクターとして、中国・朝鮮にまでもその名を馳せていました。(木村蒹葭堂の客観的情報に関しては、ウィキペディアの説明参照をお勧めします)。
好奇心旺盛で、多趣味で、並外れた博学多識で、画も書も上手な「日本の文人」であり「スーパー博物学者だったので、その知識や収蔵品を目当てに始終遠方から様々な文化人達が彼の元を訪れていたそうです。
その幅広い交友関係は、『蒹葭堂日記』と呼ばれる彼自身の記録により、延べ9万人にも上ったという来訪者の数からも伺うことが出来ます。(近年「知の巨人」と評される事が多くなったそうですがその知識欲は、鎖国中の江戸時代にあっては、まさに「驚きのの知の超人」とでも呼ぶべきかな)

蒹葭堂はこんな蘭図以外にも、文人画風山水画でもそれらしい空想表現をしていますし、博物標本等のスケッチを見ると、厳密な観察眼と緻密な表現力をも持っていたこともわかります。更に、書を見ても、状況に応じて多くの書体や筆致を使い分ける事が出来ていたようで、画風も書風(?)も、幅広い器用さを持ち合わせていたように見えます。この事が多くの層の人達と上手に付き合うことが出来た才能であり秘訣だったのかも知れません。


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by Ru_p | 2012-12-14 12:47 | アート・コレクション | Comments(0)


妄想猫の起末具連記


by Ru_p

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