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タグ:大田垣 太田垣 蓮月 ( 6 ) タグの人気記事

蓮月の和歌(その6/画)

自画賛
12008-04
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うの花の さける垣ねの 朝しめり 山ほとときす 一聲もかな

      蓮月


「卯の花の 咲ける垣根の 朝湿り 山時鳥 一聲もかな」だと思いますが、これにも類似の句がネットで見つかりましたし、似た画も有りました。
「卯の花の さける垣根の しめり 山ほとゝぎす 一こゑもがな」で、一文字だけ違っています。「夕」よりは「朝」の方が露で湿り易い気がしますので、そちらは早い時期の作なのかも知れません。
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by Ru_p | 2012-12-09 17:44 | アート・コレクション | Comments(0)

蓮月の和歌(その5/画)

自画賛
12008-02
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雪中若菜

ひまもなく ふりくをみれは 雪ひとり つみてしめのの わかななりけり


蓮月


これは「隙も無く 降り来を見れば 雪独り 摘みて標野の 若菜なりけり」ではないでしょうか(「標野」は万葉集を意識している気がします)。

これも、類似の「ひまもなく ふりくみれば 雪ひとり つみてしめのの わかななりけり」という句をネット検索で見付けました。
一文字だけの違いですが、この様に常に自身の作品の完成には気を砕いていたのでしょう。
微妙で曖昧だからこそ奥の深い日本語の世界ですね。
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by Ru_p | 2012-12-09 17:32 | アート・コレクション | Comments(0)

蓮月の和歌(その4/画)

自画賛
12008-03
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このきては うれしきふしを かさねつつ 末のよちよ〇 ためしなりけり

       蓮月


「このきては 嬉しき節を 重ねつつ 末の世千代(の) 例なりけり」
なのでしょうか。

これも、字と画の美しさがとても素晴らしいです。

「きて」の意味ですが、木手?なのか、貴手?なのか、来て?なのか、着て?なのか疑問なのです。
笹の画から連想すると「節を重ねた、末に沢山の葉を付けた手の様な形の木」とも解釈出来なくはないのですが・・・・(おそらく、何等かの節句に)。
。また、蓮月さんには珍しく千代の後に一字(おそらく『の』の字)を落としている様に見えます(切手やコインの様に反って希少なエラーなのかも知れませんが)。



※参考にネット検索で
「"短冊 『竹』" このきみは めでたき節をかさねつつ 末の世 ながき ためしなり けり」
という類似の句を蓮月さんが残している事を知りました。
同じような気持ちで詠んだものと思われます。
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by Ru_p | 2012-12-09 14:00 | アート・コレクション | Comments(0)

蓮月の和歌(その3/画)

12008-01
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世のちりを よそにはらひて ゆく末の ちよをしめたる やとの枩風
               蓮月


「世の塵を 余所に掃いて 行末の 千代をしめたる 宿の松風」でしょうか、
当時(幕末頃)のハンドモップの画と和歌の自画賛ですが、淡い藍色で楽しそうに遊んだ紙の使い方がしゃれています。

この「世の塵」が具体的に何を指すのかは不明ですが、煩わしい事でもあったのでしょうか、風を感じただけでも気持ちを切り替えられる、手本にでもしたい境地。
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by Ru_p | 2012-12-09 08:09 | アート・コレクション | Comments(0)

蓮月の和歌(その2)

太田垣(大田垣?)蓮月さんの短冊です。07002-01
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あめのふりけるをり
 むくらたに やへはたのます 世の中を
  ひとへにかりの やととおもへは
          蓮月


現代語訳の例:葎だに 八重は頼まず 世の中を 一重(偏)に仮の宿と思えば


百人一首の「八重葎(やへむぐら) しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり
恵慶法師(47番) 『拾遺集』秋・140」を意識して作ったものと思います。

上の訳例ですと、季節は秋(夏?)なのでしょうか、(和歌の場合解釈が幾通りも出来るので)

これを見ても、蓮月尼さんの孤独で頑なな世界観をちょっぴり感じます。

例によって、すてきな字!





※葎(むぐら;ウグラ・モグラ)はアカネ科の雑草で、茎に刺が生えています。
 厳密には、「八重葎」と「葎」とは同一の科なれど別属らしいのです。
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by Ru_p | 2012-12-08 11:39 | アート・コレクション | Comments(0)

月とすすき(蓮月・春月)

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この画には「春月女」の署名と「春月」の印章が落款としてあるのですが、画賛に自作の和歌を書いた「太田垣蓮月」とはどの様な付き合いのあった人物なのか未確認(春月宛の消息文が現存するらしいのですが)です。ただ、秋の月の夜の風情をよく楽しみながら描いたように見えます。
画賛の方は蓮月尼さんが残した和歌で現存が知られる数百首の内でも代表的な作品で、まさにこの画の状景そのままの歌なので、互いに画と賛を意識した合作なのだと思われます。

むさしのの 尾花か末に かゝれるは たかひきすてし 弓はりの月
蓮月 八十才

(武蔵野の 尾花が末に 懸かれるは 誰が引き捨てし 弓張の月)


蓮月さんが80才の時ですので1870年の秋頃に描かれたということになります。
流麗な文字は、かなり長めの筆を鉛直に立てて、上端を持って書いたものらしいのですが、私にはとても真似できません。
かなり評判の美女だったと言われるだけあって文字も美人。また、絶世の美貌故に男に言い寄られることを嫌って、自らの前歯を折ったと言うほどの芯の強さも感じられ、惹かれるのでしょうか・・・


※「太田垣(大田垣)蓮月」は有名な富岡鉄斎の「育ての母」です。
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by Ru_p | 2012-10-04 10:43 | アート・コレクション | Comments(0)


妄想猫の起末具連記


by Ru_p

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