フォント

タグ:俳画 ( 4 ) タグの人気記事

「かわいい江戸絵画」前期

を府中市美術館で見て来ました。

真に「かわいい」を感じたのは、芦雪・仙厓等の数点だけで
したが、企画としては今回もかなり面白いと思いました。


ただ、展示内容で、一つ気になった事がありました。
「作品番号84」 蕪村が自画賛で俳句を書いた画です。
e0259194_18155031.jpg


「短夜 浪うち際 捨かがり」と言う有名な句としてキャプチャー
にも画集にも書かれ、音声ガイドでもそう読み上げられていました。

ところが、現物を良く見ると、
「みしか夜 浪打きは すて篝」 (短夜の 浪打際や 捨篝)
画賛の「」と「」が入れ替わってます。

e0259194_832415.jpg

この程度の調整や書き違い?は、他の多くの歌人・絵師でも
頻繁に目にすることだと思います(場合によっては、作者が意
図的に『別バージョン』として書いた物なのかも知れません)。

ただ、解説がその事実を曲げる様な扱いをしている事が少々気
になりました。(変体仮名が一般的ではないにしても、担当者は
当然気づいていたでしょうし、新発見かも知れないのに・・・残念)













[PR]
by Ru_p | 2013-04-04 20:01 | その他 | Comments(0)

『旅』のひと (芭蕉)

    07044
e0259194_7544632.jpg

 たひ人と わか名よはれむ はつしくれ はせを                   (旅人と我が名呼ばれん初時雨 芭蕉)

貞享四年(1687年)松尾芭蕉四十四歳の時の旅で、江戸深川を立つ前に弟子との送別句会で詠まれた句だそうで、旧暦1687年10月11日(新暦11月15日)だったそうで、その2週間後の11月25日に江戸深川を出発したのだそうです。
この旅は後に『笈の小文』と呼ばれる三度目の紀行の事で、生まれ故郷の伊賀へ、父親の33回忌の法要のために向かったのだそうです。

この画からは「旅人」となる自身を思い浮かべて感慨に耽って居る顔の様に見えます。
e0259194_8104942.jpg

芭蕉の顔の画はあまり多くは残っていませんが、その中でも特に美男でない様ですが、それ故か本当はこんな顔だったのかも?と妙にもっともらしさを感じます。(時代は有りそですが、もう誰も証明は出来ないでしょう)表情にも親近感を覚える好きな画です。
[PR]
by Ru_p | 2012-11-24 08:21 | アート・コレクション | Comments(0)

蕪村 ついで

俳画をもう一つ

紙の質は漉き返しの粗悪品。落款の印象部分を□と描いて省略してあります。
俳人の名前も省略したりで、雑な筆遣い。   09027
e0259194_023768.jpg

俳諧の巨匠;芭蕉・其角・嵐雪の三人の姿と彼らの代表的な句を配した画。
人物は『没後220年蕪村』展画集の「俳師十哲」の一部と同じ構図。
「俳師三哲」とでも呼びましょうか(こちらの方が画が大きいので描写は精細)。
真筆だとは思いますが、虫食いシワシワのまま長年放置してありましたので、鑑賞用の画としてでなく、参考資料としています。

画と俳句は右から
①おもしろふて やかてかなしき 鵜ふね哉  翁(芭蕉)
②千鳥なく 加茂川越へて 鉢たたき  其角
③ふとんきて 寝たるすかたや 東山  (嵐雪)

ここで、②は其角の原作では「千鳥なく・・」ではなく「千鳥たつ・・」なので、蕪村の勘違いなのでしょうか。それに、冬と夏の句を一緒に並べるところは内容をあまり重視してないからでしょう。画から感じられることとして、蕪村はある面で大らかな捕らえ方をする性格だったのでしょう。












[PR]
by Ru_p | 2012-04-29 06:00 | アート・コレクション | Comments(0)

謎の句(与謝蕪村)

今ひとつ俳句としての意味が掴みにくいと言われる、
「時雨るゝや蓑買ふ人のまことより」
という蕪村の作った謎の句があるそうです。
(原文未確認ですが、意味不詳として有名)

    09025
e0259194_14195589.jpg右の画には蕪村の落款があり、それに似た句が書かれています。

旧仮名の読み方はおそらく、
「者つしく連 蓑かふ人の 真よ李」
で、現代の平仮名に置き換えると、
「はつしぐれ 蓑かう人の まことより」
となり、上記の謎の句とよく似ていることに気付きます。

絶えず自作の句には見直しや修正を検討し続けていたでしょうから、こんな形で別バージョンの句を残したのかも知れません。

この句は自作俳画への自賛なので(俳人としての落款の「蕪村」とあるので)、当然画と句はリンクしているはずです。ですから、画からも句の意味が読み取れて当然と思われます。

更に漢字を加えた現代語訳に直した場合に、
「初時雨 蓑かう人の まことより」
だとすれば、強く降る秋の冷たい雨や疾風を、必死に蓑と笠を交って(又は、手で支ってか?)絶え凌ぎながら働き続ける人の姿と一致してくれそうです。

蕪村が崇拝していた芭蕉の「貴さや 雪降らぬ日も 蓑と笠」や「ふらずとも 竹植うる日は 蓑と笠 」という句の影響を受けたと考えられますが、この画の登場人物ならば、そんな蓑や笠ならばったりせず自分等で作った事と思われます。


『初時雨』は今日では冬の季語だそうですが、蕪村の崇拝した芭蕉の有名な「初しぐれ猿も小蓑をほしげ也」の句は9月(旧暦)に詠まれた歌らしいので、秋であっても使ったのかもしれないと判断してみました。


   
















e0259194_72960.jpg

下敷きの畳の目の凹凸を利用して、本紙を斜めに置き、渇筆で一気に描いた雨の表現や、牛の頭と足の動きもよく観察されていて(牛は、左右の前足を出す度に頭を上下に振る様な動きをします;頭を振る反動を利用して足を持ち上げているから)、技術的にも情緒的にも優れた好きな画です。 

これでも画が自己流だったとは、蕪村という人は・・・・
















             
[PR]
by Ru_p | 2012-04-24 18:37 | アート・コレクション | Comments(0)


妄想猫の起末具連記


by Ru_p

最新の記事

『猫』 を躾ける人? (文晁)
at 2017-10-28 10:42
恋する・・・? (芦雪)
at 2017-10-14 00:08
憧れだった蕪村?(芦雪)
at 2017-10-01 06:41
江戸でもダンス(の2)
at 2017-09-26 00:06
大文字焼き?(蘆雪)
at 2017-07-21 20:05
古今集の古筆(その2:素性法師)
at 2017-06-23 20:14
伝説の仙人 (芦雪の1)
at 2017-06-02 18:03
巣作り?
at 2017-05-31 07:25
旅の 常備品
at 2017-05-06 15:46
京都で タンポポ
at 2017-05-04 10:18
月にひとり (芦雪)
at 2017-04-16 19:38
さくらも散り
at 2017-04-14 19:51
タンポポ 健在
at 2017-03-30 14:18
鬼の姿 (芦雪)
at 2016-06-16 21:02
ねこがきます??
at 2016-06-08 12:00
良寛の書 「・・兔角・・」
at 2016-05-22 19:26
良寛の書 「・・夜雨・・」
at 2016-05-22 18:30
良寛の書 「・・兄弟・・」
at 2016-05-22 15:00
カントウタンポポ みつけ・・
at 2016-04-20 20:57
ひニャ祭り
at 2016-03-03 21:46

記事ランキング

タグ

(34)
(21)
(19)
(14)
(13)
(12)
(11)
(10)
(9)
(8)
(7)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
(5)
(5)
(5)
(5)
(5)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 01月
2013年 10月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月

ブログジャンル

カテゴリ

東洋蘭
にゃんこ
アート・コレクション
その他

検索

メモ帳

ライフログ

画像転用禁止