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逆鱗

驪竜の珠 菊池容齋筆  06062 35x96
e0259194_13244586.jpg

黒竜の顎の下の玉(逆鱗)は、竜が起きている時に人が触れると、激怒してその者を食い殺すと言う中国の伝説を題材にした画のようです。

暗い水底で眠る竜の喉元から首尾良く宝玉を奪い取れるのか、それとも敢えなく命を落とす事になるのか・・・
目を覚ましてしまった竜が背後から襲い掛かろうと身構えている瞬間でしょうか、夢の中にでも出てきそうなシーンです。

江戸末期から明治始め頃の作品ですが、近代のアニメか挿絵を見る様で、見事にストーリーが伝わってきます。
画を描いた菊池容齋(1788~1878)は、他にも神話や伝説を題材にした作品を多く残した絵師です。









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by Ru_p | 2013-10-31 13:23 | アート・コレクション | Comments(0)

画の「引き算」 (芦雪)

野菊と岩上の雀図 長沢芦雪筆  09010  29×92.5
e0259194_12382634.jpg


小禽(特に「雀」)は芦雪が特に好んで描いた得意な題材なので、多くの作品が残されていますが、同じであってもこの画では筆数が特に省かれて描いてある様に見えます。
e0259194_12383989.jpg

細かく描くべき詳細部分が省かれているのに、驚くほど強く存在感が現われていることに気付きます。
それは、曖昧な部分を省き描かないこと(つまり「引き算」)が、結果として必要十分な個性を強調したと言うことなのかも知れません。

一説に、芦雪は片目の視力を失っていたとも言われています。とすると、細部が良く見えなくなったことで、反って対象の本質を見抜く力を得た、という事なのかも知れませんね。




滲み・かすれが上手く活かされ、雀の表情は、実に可愛らし・・・



落款印章:朱文氷形印(欠け無し)
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by Ru_p | 2013-10-06 06:00 | アート・コレクション | Comments(0)

芦雪の山水画

月下舟止図 長沢芦雪筆   13011  39x21
e0259194_17412489.jpg

おぼろな月が低く霧のかかる山の上にかかり、風も無く静かな水面に船(底が浅い、琵琶湖など用の)が三艘浮かんでいる光景の様に見えます。

月明かりで彩度の低い情景は、墨の濃淡だけで描くのに都合の良いテーマだったのでしょうが、簡潔で叙情的(寂しげ・悲しげ)な描写がとても見事です。


ところで、この月の欠け方は、日没直後の東の方角に見える形の様です。

全く勝手な想像ですが、
中秋(旧暦の8月中旬)の日没直後に琵琶湖西岸の水辺から、東側を見た光景の様です。

この雰囲気って、何か悲しい事でもあったのでしょうか?









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by Ru_p | 2013-10-03 07:14 | アート・コレクション | Comments(0)

良寛 思慕の歌

年ごとに あふと・・・(七夕)  良寛書  13014  30.5x26.5
e0259194_121825.jpg

年ことに あふと
わすれと 七
夕の ぬる夜
の数ぞ すく
なかりけり

  沙門良寛書



「年ごとに 逢うとはすれど 七夕の 寝る夜の数ぞ 少なかりける」
という古今和歌集 秋歌上179番の歌の様です。

良寛さんが58歳(1817年)の頃、遠く江戸の地に出向いたまま、なか
なか戻れない7歳年下の維馨尼(いきょうに)さんを想って詠んだ、と思
われる歌(維馨尼さんを織り姫に見立てたと思われる七夕関連の歌の一つ
で、他にも万葉集や自作の詩が幾つか現存しているそうです)の墨跡です。

清貧であるべき僧としての体面に囚われない大胆な感情表現や堂々と署名を残す姿勢には、
裏も表も隠さずに生きようとした潔さが感じられます。

良寛さんの書を見ていて癒やさるのは、子どもが書く字の様で「あざとさ」
を感じさせないからかも知れません。
デフォルメの奔放さ伸びやかさも好きです。




1817年(文化14)の七夕だとすると、新暦では立秋の後で8月18日
の深夜の行事です。(故に季語は秋)

「ぬる」には「寝る」の他に「濡れる」の意味も含むようです。


例によって、古過ぎて真跡を厳密に立証する方法は存在しませんが・・














.

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by Ru_p | 2013-10-01 20:15 | アート・コレクション | Comments(0)


妄想猫の起末具連記


by Ru_p

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