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良寛の五言律詩

11010

良寛の五言律詩_e0259194_16383592.jpg

  


生涯懶立身 騰々任天眞 嚢中三升米 爐邊一束薪
誰問迷悟道 何知名利塵 夜雨草庵裡 雙脚等間伸
                         良寛書



生涯身を立つるに懶(ものう)く 騰々(とうとう)天真に任す 嚢中(のうちゅう)三升の米 炉辺(ろへん)一束の薪(たきぎ)
誰か問わん迷悟(めいご)の道 何ぞ知らん名利の塵 夜雨草庵の裡(うち) 雙脚(そうきゃく)等間(とうかん)に伸ばす

立身出世に興味無く この本性に生きた ズタ袋には米三升 薪は炉辺の一束か
迷悟の跡を誰に問われるでもなく 金や名誉には関心すらなく 雨の夜に草庵で 両足を延し安臥する幸せ


(五節目を「誰問迷悟」の文字とした句が、一般には知られている様です)


相変わらず改行の位置などに無頓着で読み難いのですが、字の雰囲気は見事!
良寛の五言律詩_e0259194_620319.jpg

文字を『読んで』理解してもらうことが目的ではなく、自由に書くことを愉しんだ。ということだったのでしょうか?







前衛芸術という意識で見れば、同様に生涯「清貧」を貫いた井上有一の書にも通じる精神性を感じます。
戦後いち早く入手し愛読していたとされる良寛さんの詩集を題材にして『井上有一』は何点も作品を残しています。その中で、上の詩の作品(1960年制作で、木炭描き;元となったと思われる良寛さんの詩で、多少文字が入れ替わっている様ですが、全体としての意味は大きく変わらない様です)では、その精神性を受け継いで・・・おそらく良寛さんには共感を覚え、影響を受けていたからでしょう。

良寛の五言律詩_e0259194_10141450.jpg          【参考】(カタログレゾネ『全書業』第一巻189頁のCRNo.60059より)


























by Ru_p | 2012-07-04 07:11 | アート・コレクション | Comments(0)


妄想猫の気まぐれ記(ジユウビョウドウ)


by Ru_p

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